人類が、たくさんの困難を乗り越え、生き延びた世界の話。
彼らは今の人間とは異なる形をしていた。
さらに、不老不死の力を手に入れてしまった人々もいた。
だが、不老不死の力を得た人々は、迫害された。
ヴァンパイアという名前をつけられ、人間でなく、怪物として絶滅させられようとしていた。
ヴァンパイアの最後の生き残り、セトとミカの兄妹。
二人を追い詰める、ヴァンパイアハンター。
兄は串刺しにされ、息絶える。
自分の命を張って、妹を助ける。
兄の死を前に、妹は記憶喪失になる。
ガルウや他のヴァンパイアハンター・キマラ、プサンとミカとの交流。
言葉が通じ合わない彼らのやりとり。
しかし、両者の間のコミュニケーションは、次第にうまくいって行く。
死んだセト。
しかし、彼は死に切っていなかった。
十字の杭を打たれ、それでもなお生きていた。
通りかかった盲目の巡礼の女と出会い、助けられる。
人間にそんな扱いを受けたことのないセト。
セトとミカは、それぞれ人間と交流を深める。
だが、破綻は間もなくやってくる。
クマリを通して、セトとミカは再会を果たす。
だが、ミカは記憶を失っており、セトが誰だかわからない。
一方、ガルウらは驚く。
なぜ、殺したはずの吸血鬼が復活したのか?
シャナを責めるハンターら。
シャナは、ヴァンパイアであろうが、困っている者を助けないのは人でないという。
吸血鬼は、人間の生き血をすする怪物だ、と主張するガルウ。
ミカを連れ戻そうとするセト。
しかしミカは、どうしていいかわからない。
ガルウたちから離れたくない気持ちがある。
人間同士、吸血鬼同士の軋轢が高まる。
同じ言葉を話すもの同士の対立的高まり。
それが最高潮に達する。
ミカの記憶のフラッシュバックが始まり、
やがてミカの記憶が戻る。
ミカ「セ…ト……セト…!」
しかしミカは、記憶を失う前の記憶と、失った後の記憶の中で混乱する。
セト「何をした…。ミカに何をした、お前ら?」
ガルウ「人として、生きればいい。もう、お前はヴァンパイアなんかじゃない、人間なんだ!」
ミカ「私は、人間…ヴァンパイア……知らない。でもわかる、ガルウ、イイヒト(中国語)」
セト「なぜ、やつらの言葉を使う、ミカ?」
キマラとプサン、セトとミカの間を裂く。
キマラ「何をやってる、ガルウ! こいつはヴァンパイアだぞ、」
ガルウ「だから、なんなんだ?」
プサン「貴様、ヴァンパイアに魂を売るのか?」
キマラ「この、裏切り者が〜!」
と、ガルウに襲い掛かる。
プサンもすかさず続く。
彼らの対立と和解、そして破綻の先に待っているものは、何か?
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